スタマイの憂鬱
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「……お嬢さんは、マトリだろう」
「その『すぐ顔に出る性格』は命取りになるんだから、気をつけるように」「……はい」実は先ほど、桧山さんとすれ違いに手が触れただけで赤面してしまって。ベタすぎる展開に、いちいち赤くなってしまう自分もいい加減どうにかしたい。(だって桧山さんの手って、思ったよりもずっと冷たくて……って、いかん)「特にお前の仕事ではそれが命を左右するはずだ」「は、はい」「お前のその素直さも、俺はすごく気に入っているが……」「……」
「はい……ん?」「今、なんで照れたんですか?」「何でもない」「何でもなくないですよ……気になります、すごく」「それに言いかけたのなら、最後まで言って欲しいです」「……それより仕事の時間だ。俺はもう行く」
「えー……ずるい、逃げるつもりですね」「大したことじゃない」「では、行って来る」私の頭をポンとなでると、桧山さんは打ち合わせに行ってしまったのだった。 そんな会話もすっかり忘れていたあの夜。桧山さんのオフィスに大谷さんがやって来た。大谷「あれ?桧山いないの?」
「もうすぐ帰ってくると思いますよ」大谷「そっか。じゃあ待ってる間にいい事教えてあげる」「何ですか?」大谷「この前バーで、桧山がね……」「!」「そ、そんな事言ってたんですか」大谷「本当、見せつけてくれるよね」「なんていうか……すみません」大谷「いいの、いいの面白かったから」大谷「桧山くんがあんなになるなんて……ますます君に興味出てきちゃった」声「……ゴホン」声「……その話は俺を通してもらわないと困るな」「桧山さん!いつの間に……」
大谷「桧山、おかえり」
「俺に用事があったんだろう?さっさと片付けて帰ればいい」「待っててくれたのにそんな言い方……」大谷「ははっ、桧山もわかりやすくなったね。前はもっと冷たい王様って感じだったのに」大谷「で、用事っていうのは今度のあの企業の……」大谷さんは桧山さんは少しだけ話して資料を渡すと足早に帰っていった。「……〇〇」
「あ……」返事をする間もなく、桧山さんの腕が私を抱き寄せる。「…お嬢さんに謝らないといけない事がある」「心あたりはありませんが、何でしょう?」「『何でも顔に出るのはよくない』……と言ったが」「俺も、お嬢さんに関しては感情が隠せない様だ」(大谷さんが言ってた事やっぱり本当だったんだ…!)「お前の素直なところが好ましいと思う……でも」「それを他の誰にも見せたくない」「……」(ずるい、こんな真っ直ぐに…)「すまない。偉そうな事を言っておいて器の狭い男だと思われたくなかった」
「そんな事思いませんよ、嬉しいです」「……そうか」
『お嬢さんが心配なんだ』『そのせいで、俺も彼女の事になると感情が隠せないようだ』大谷さんが言っていたことは桧山さんの本心だった。(私も、同じ気持ちです……)桧山さんを見上げながら、背中に回した腕に力を込めた。 (〃^▽^〃)天然不動産王、キタァーー─=≡Σ((( つ•̀ω•́)つピュア♡ストレートな言葉って照れるけど、嬉しいですよね♡