酒と泪と男とスタマイ
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚カナメくんに少し無理を言ってお願いした仕事が、ようやく完了した。「色々ごめんね。今回、かなり無理させちゃったよね」
「別に…」言葉少なに、カナメくんが目をそらす。(もしかして機嫌悪い?本当に大変そうだったもんね…)(徹夜してくれたみたいだし…私は何も手伝えなくて、もどかしかったな)「カナメくん…もう無茶なお願いは絶対しないようにするから」「ん…」「そうだ、今日のお礼に、今度カナメくんの好きな…」話していても、なぜかカナメくんと目が合わない。ずっとうつむいたままで、私のほうを見ようとはしなかった。「…カナメくん、もしかして…眠い?」「…仮眠、取る」(や、やっぱり…相当眠いんだ)(いつも飄々としているカナメくんの目が、若干とろんとしてる…!)「お邪魔してごめんね。それじゃ私、そろそろ…」「どこ行くの?」立ち上がりかけた私の手を取り、カナメくんがリビングを出る。「か、カナメくんこそどこ行くの?」「決まってるでしょ。俺の部屋。ソファじゃなくて、ベッドで寝たい」(それはいいけど…なんで私まで!?) カナメくんに手を引かれて、なぜか私も一緒に部屋へお邪魔した。ドアを閉めて、カナメくんがベッドへと向かう。「えっと…寝かしつけてあげたらいい?」「そんな、子どもじゃないんだから」ベットに横になると、カナメくんがとんとん、と自分の前を軽く叩く。「え?」「頑張ったんだから、ご褒美くらいもらってもいいよね?」「ご褒美って…」(この状況…まさか)「そ、添い寝…!?抱き枕!?」「それでもいいけど。いいから、ほら。早く座って」(…座る?)不思議に思いながらも、とりあえずカナメくんに言われた通りにする。すると、私の膝にカナメくんがそっと頭を乗せた。(…膝枕!)「…何?」「う、ううん…」慌てる私の膝に手を添えて、カナメくんは目を閉じてしまった。(これは…話には聞いてたけど、相当恥ずかしい…!)(それにしてもカナメくん、『子どもじゃないんだから』とか言ってたけど)膝枕させるのは、子どもっぽくないのだろうか…照れ隠しにそんなことを考えていると、ふと、カナメくんに頬が少し赤いことに気づいた。「…カナメくんも、照れてる?」「…お姉さんほどじゃないよ」「ってことは、ちょっとは照れてる?」「寝れないから、静かにしてくれる?」「すみません…」(でも、自分から膝枕を要求して照れるカナメくん…ちょっとかわいいかも)(恥ずかしいけど、今回は本当に頑張ってくれたし…)手を伸ばして、そっと、カナメくんの髪に触れる。ぴくりとカナメくんの肩が動いたけど、何も言われなかった。「嫌じゃない?」「…別に。…お姉さんの手、気持ちいい」 (なんか、猫みたい…)(カナメくんの髪、柔らかいな…)相当我慢していたのか、カナメくんはそのまま吸い込まれるように眠ってしまった。静かな寝息が聞こえてきて、こちらまでまぶたが重くなってくる。(天気いいな…陽射しが心地いい)(カナメくん、本当に寝ちゃった…?)「ん…、おね…さん…」カナメくんが、小さく私を呼ぶ。顔を覗き込むと、どうやら寝言のようだ。(もしかして…私の夢、見てくれてる?)(こんな天気のいい日に、カナメくんとお昼寝か…それもいいかも)「はや…く…、おねーさん…の…全部…俺に…」(…ん?)「俺に…ちょうだい…」(…え!?)思わず、カナメくんを二度見する。でもカナメくんは夢の中で私をつかまえているのか、決して離してくれなかった。(ちょ、ちょうだい、って…!)(…もう!カナメくん、どんな夢見てるの?!)無邪気な寝顔を眺めながら、ひとりで照れる、ある日の午後だった… (*´ω`*)まず、colyさんスチルと話の時間帯があってないよ…(・ε・)時々、残念になる(笑) 最後の最後でやられましたね!寝言で「全部、ちょうだい」なんて!!ドキッ♡ とするじゃない(*≧m≦*)そっちの意味か別のものか…妄想膨らむ~(笑)